●主日礼拝メッセージ（赤文字をクリックするとメッセージが聴けます。MP3ファイル）

ヨシュア記1:1-9　「この川を越えて」　　齋藤牧師

【今週のみことば】
「わたしはモーセとともにいたように、あなたとともにいる。わたしはあなたを見放さず、あなたを見捨てない。」（ヨシュア記1:5）

【礼拝メッセージ要旨】

今日はヨシュア記から、新しい年を歩み出して行くにあたって心に留めたいことについて、ご一緒に思いを巡らしたいと思います。

１）この個所の背景について
イスラエルの民がエジプトで奴隷のような生活を強いられていた時、神はモーセを召し出して、彼らをエジプトから救い出し、カナンの地目指して40年に渡る荒野の旅を導きました。その旅が終わりに近づき、ヨルダン川を越えれば約束の地に入れるというところまで来た時に、モーセは召され、彼に代わってヨシュアが次のリーダーとして立てられます。この個所には、その時神がヨシュアに告げられたことが記されています。
神がまず彼に告げたことは、①「モーセは死んだ」(2)ということです。民をエジプトからここまで40年間率いてきた、偉大なリーダーであったモーセはもういません。これは、「これからはモーセに頼ることはできない」ということを意味しています。「ここから先は、あなたがモーセに代わって民を率いていくのだ」と言われました。
次に告げていることは、②「立って、このヨルダン川を渡れ」(2)ということです。自分の足でしっかりと立ち上がって、この川を越えて前に向かって進んで行きなさいと言われました。ヨルダン川は、これまでなかなか越えられなかった「一線」とも言えます。私たちにも、越えるべき「ヨルダン川」と言えるものがあるのかもしれません。そこを越えて向こう岸に渡りなさいと、神は励まされたのです。
そして、③「わたしが与えようとしている地に行け」(2)と命じました。「すでにあなたがたに与えている」(3)とあります。カナンは、神がイスラエル人に与えると約束された「乳と蜜の流れる」豊かな地でした。

２）ヨシュアの思い
ヨルダン川を越えるということは、新たな一歩を踏み出すことを意味していました。この時ヨシュアは、どんな思いで神の命令を聞いたでしょうか。この時、ヨシュアは８０歳位になっていたと思われます。気力も体力も、以前のようではありません。今率いている民は、出エジプトの奇跡をよく覚えてない第二世代です。またヨシュアは、モーセの苦労をこれまで傍らで見てきました。この民を率いて、はじめての土地に入っていく。しかも、そこを占領するために強力な民族と戦わなければなりません。当然ヨシュアには、不安や恐れがあったはずです。「私にはちょっと重すぎます」、そんな思いがあったのではないでしょうか。それでも神は、彼をリーダーとして用いようとされました。私たちも、不安や恐れを覚えることがあります。それでも神様は、「前に進みなさい」と示されることもあるように思います。

３）神の励ましのメッセージ
そんなヨシュアに対して、神は励ましのメッセージを送りました(5~9)。このところから、大事なこととして３つのことに目を留めたいと思います。

①まず一つ目のことは、「勇気をもって一歩を踏み出す」ということです。「強くあれ。雄々しくあれ。」(6)と命じています。これは、「神に信頼して前に出て行く」ということを意味しています。「その土地をすでにあなたに与えている」と主は約束されました。この約束を信じて勇気を出しなさいと、主は励まされたのです。私たちは、目の前の現実的なことをあれこれ心配して一歩を踏み出せない、ということがあるかもしれません。それでも、真剣に祈って、これがどうしても必要なことだと確信できたのなら、「これが主のみこころ」と信じて、勇気をもって一歩を踏み出したいと思います。

②次に二つ目のことは、「主がともにいてくださる」ということです。「わたしは～あなたとともにいる。あなたを見放さず、あなたを見捨てない。」(5)と、主は確かな約束を与えられました。「見よ。わたしは、世の終わりまで、いつもあなたがたとともにいます。」（ﾏﾀｲ28:20）イエス様は、いつも私たちと一緒にいて、ともに歩んでくださいます。私たちが困難の中に置かれた時、イエス様が一緒に戦ってくださるのです。なんと頼もしいことではないでしょうか。この約束を信じて、イエス様と共に歩んで行きたいと思います。

③そして三つ目のことは、「神のみことばに聞き従う」ことです。主はヨシュアに、新たな土地で戦う方法として、「みことばに聞き従う」ことを示されました。みことばを口ずさみながら、それをしっかり守り行うならば、あなたは栄えると約束されました(8)。世の基準、価値観というものは常に変わっていきます。しかし、神様のみことばは決して変わることはありません。「あなたのみことばは　私の足のともしび　私の道の光です。」(詩篇119:105) みことばに照らしながら私たちの人生を歩んでいくならば、決して道に迷うことはないのです。みことばに信頼して、聞き従ってまいりましょう。

私たちも、新しい年2024年の始まりにあたって、この神様の励ましのことばをしっかりと心に留めたいと思います。今年、神様は私たちに、何を期待されているでしょうか？私たちはイエス様のために何が出来るでしょう？「強くあれ。雄々しくあれ。恐れてはならない。」と、神様は私たちを励ましておられます。主は私たちといつも共にいてくださいます。この神様の約束を信じて、新しい年を歩み出してまいりましょう。