主日礼拝メッセージ(赤文字をクリックするとメッセージが聴けます。MP3ファイル)

エペソ5:19 「共に主をほめたたえよう」  齋藤牧師

【今週のみことば】
「詩と賛美と霊の歌をもって互いに語り合い、主に向かって心から賛美し、歌いなさい。」(エペソ5:19)

【礼拝メッセージ要旨】

今日は、十文字教会の今年度の目標聖句に関連して、エペソ5:19から思い巡らしたいと思います。

1)コロナ禍の中で
世の中は未だにコロナ禍の中にあります。もう3年目となりました。教会でも、以前のように一緒に集い、交わる、ということがなかなか難しくなっています。その一方で、オンラインでの礼拝や集会という新しい取り組みもなされています。そうした状況の中で、「共に心から主をほめたたえる」ということが、私たちの教会生活にとって本当に大事なことなのだなと、改めて思わされています。そうした思いの中で、このエペソ書5:19のみことばが心に響いてきました。

2)エペソ5:19の背景
パウロは、ローマの獄中からエペソの教会に宛ててこの手紙を書き送りました。この中で、「教会」は「キリストのからだ」であると語っています。「教会がキリストのからだである」とは、私たち一人一人がイエス様につながってしっかりと組み合わされて、「キリストのからだ」としての教会が建て上げられていくということです。パウロは、この手紙の中で、あなたがたは、その「教会」の一員であることを忘れないようにということも、大事なこととして語っています。そして、そのキリストのからだの一員としてどのように生きるべきか、ということについて、具体的な勧めがなされています。

3)主にささげる賛美について
5:19でパウロは、「共に主をほめたたえることを大切にしなさい」と教えているように思います。これまでの教会の長い歴史の中で、数多くの「賛美歌」が作られ、礼拝や人生の大事な場面でも歌われ続けてきました。「賛美」とは、「神様を賛美すること、ほめたたえる」ことです。神様の素晴らしさと自分が受けている恵みの大きさが分かっているからこそ、賛美せずにはいられないという思いから自然と賛美が生まれ、歌い継がれて来たのではないでしょうか。このところに、賛美のスピリットがあり、原点があると思います。そのように、賛美とは、神をほめたたえる歌であり、神への賛美や信仰者の信仰が表現されているものと言えます。そして、忘れてはならないことは、賛美は「神へのささげもの」であるということです。この感謝を忘れずに、賛美をおささげしたいと思います。

4)賛美をささげる心
それでは、神にささげられる賛美は、どのようにささげられるべきでしょうか。「賛美をささげる心、その姿勢」について、今日の箇所から大事なこととして3点確認をしたいと思います。

①一つは、「互いに」ということです。「互いに語り合い」これは、直接的には詩篇を読み交わすことを言っていますが、「互いに」ということは一緒に賛美をささげるということです。コロナ禍が始まって、交わりの機会が少なくなってきたことは残念なことです。賛美もしかりです。ある意味、賛美も「交わり」の機会と言えると思います。賛美を通して、みことばや信仰の告白を「共有」できます。そこに心の交流が生まれ、交わりが生まれます。この「互いに主をほめたたえ、賛美をささげる」という姿勢を大切にしたいと思います。

②二つ目のことは、「主に向かって」ということです。「主に向かって心から賛美し、歌いなさい」賛美は主に向かってささげられるものです。私たちをこよなく愛しておられる主なる神様に対して、感謝にあふれて賛美をおささげするのです。人を意識してのものであったり、自分自身のためのものではありません。主に向かって、まっすぐに賛美をおささげしたいと思います。

③そして三つ目のことは、「心から」(心を込めて)ということです。賛美は、強いられてするものでもなく、お勤めでもありません。感謝にあふれて、心からささげられるものです。いつも心からの賛美をおささげしたいですね。賛美の歌詞の意味を味わい、受け止めながら、「ああその通りです。アーメン」という思いで、心からの賛美をおささげしましょう。

私たちの交わりの真ん中には、今も生きて働いておられるイエス様がいてくださいます。コロナ禍の中にあっても、たとえ一緒に集えなくても、私たちがキリストのからだである教会の一員であることを忘れずに、この主にある交わりを大切にしたいと思います。そして、一つ思いになって、共に主をほめたたえたいと思います。この一年も、支え合い、祈り合いながら、共に歩んでまいりましょう。