主日礼拝メッセージ(赤文字をクリックするとメッセージが聴けます。MP3ファイル)

コロサイ人への手紙4:7-18 「離れていても心は一つ」  齋藤牧師

【今週のみことば】
「ふたりはひとりよりもまさっている。ふたりが労苦すれば、良い報いがあるからだ。」(伝道者の書4:9)

【礼拝メッセージ要旨】

パウロは、この手紙の最後に、一緒にいる仲間たちからのあいさつを記しています。どんな人たちが彼のそばにいたのでしょうか。

1)テキコとオネシモを遣わす
まず、「テキコ」を遣わすことを記しています。彼は、この手紙をコロサイに届け、パウロの近況を知らせる、という大きな使命を託されました。彼はパウロの使者として、ローマからコロサイまで2000キロもの距離を旅して大事な手紙を届けたのです。コロサイの兄弟たちは、本当に喜んで彼を迎えたことと思います。また、テキコには「オネシモ」が同行しました。彼はコロサイ教会のピレモンの逃亡奴隷でしたが、ローマでパウロに出会って、クリスチャンになっていました。そのオネシモが主人のピレモンのもとに無事に戻れるようにと、テキコを仲立ちとして立てたようです。このテキコの姿に、「忠実に仕える姿勢」が現わされているように思います。

2)パウロと共にいた仲間たち
続いてパウロは、この時彼と一緒にいた仲間たちからのあいさつを伝えています。彼らは、リスクをも承知の上でローマの囚人であったパウロと一緒にいて、彼の働きを支えていました。「アリスタルコ」は、おそらくパウロの付き人のようにしてエルサレムからついてきて、パウロと共に囚人となっていました。「マルコ」は、「マルコの福音書」の著者です。彼はかつて、いとこのバルナバに誘われてパウロの第一回目の伝道旅行に参加しますが、途中で投げ出して帰ってしまいます(使徒13:13)。それがもとでパウロとバルナバが仲たがいをしてしまいますが、後にマルコはパウロの信頼を回復したようです。この時、彼はパウロのそばにいて彼の働きを支えていました。「ユストと呼ばれるイエス」は、アリスタルコ、マルコとともにユダヤ人クリスチャンの働き人として、同じ境遇にあったパウロにとって大きな励ましとなり、慰めとなったようです。「エパフラス」は、コロサイ教会の責任者であり、コロサイの問題を相談するためにローマのパウロのもとを訪ねたものの、捕えられてコロサイに戻れなくなっていたようです。「彼はいつも~あなたがたのために祈りに励んでいます」(12)彼は誰よりもコロサイ教会の兄弟たちのことを心配し、祈り続けていました。私たちも、今なかなか会えないでいる人たちのことを覚えて、祈り続けてまいりましょう。「ルカ」は、長い期間に渡ってパウロに同行し、医者としてパウロの宣教を支えていました。また、パウロの働きを「使徒の働き」にまとめています。彼は、神様に与えられた豊かな賜物を惜しみなく主の働きのためにささげたのです。私たちも、私たちにできることを喜んでおささげしたいと思います。「デマス」は、残念ながら、数年後パウロを捨てて彼のもとを去ってしまいます(Ⅱテモテ4:10)。目先の利益やその時の状況で、神様から離れてしまうことのないように気をつけなければなりません。

3)パウロのあいさつ
手紙の最後に、パウロ自身のあいさつが記されています。彼は、コロサイの隣町のラオデキヤの家の教会のことも気遣いました。また、エパフラスに代わってコロサイ教会の責任を負っていた「アルキポ」を励ましています。

4)支え合う仲間の素晴らしさ
こうしてパウロは、この手紙の最後に、一緒にいる仲間たちのことを紹介してコロサイの兄弟たちを力づけました。彼らは、遠いローマの地から祈られているということを知って、大いに心に励ましを受けたことと思います。パウロ自身も、一緒にいる仲間たちに支えられて慰めや力を受けていました。

 「支え合う仲間がいる」ということは、本当に素晴らしいことです。信仰生活は、一人で立ち続けることは簡単ではありません。でも、二人でも三人でも、支え合う仲間がいれば大丈夫です。「ふたりはひとりよりもまさっている。ふたりが労苦すれば、良い報いがあるからだ。」(伝道者4:9)仲間との支え合いがあれば、どんな困難にも立ち向かえるのです。

 私たちにも支え合う仲間、信仰の友が与えられていることを覚えて感謝をおささげしましょう。今コロナで一緒に集えなくても、遠く離れていても、お互いのために祈り合うことができます。覚えられている、祈られている、と実感できることは、本当に励まされることです。時にはメールをしたり、手紙を書いたり、電話をしたりして「お元気ですか?」と近況を確認し合うのもいいですね。ぜひ、お互いのことを覚えて、祈り合い、支え合ってまいりましょう。