主日礼拝メッセージ(赤文字をクリックするとメッセージが聴けます。MP3ファイル)

創世記3:20-24「皮の衣で覆われて」    齋藤牧師

【礼拝メッセージ要旨】

神様は、エバを誘惑した蛇と、神様との約束を破ったアダムとエバに対してさばきを宣告されました。神様はどんなことを、どんな思いで告げられたのでしょうか。

1)さばきの宣告
蛇(サタン)に対しては、「おまえは、あらゆる家畜、あらゆる野の獣よりものろわれる」と告げました。サタンは神にのろわれる存在となりました。 エバに対しては、苦しんで子を産むようになることと、夫が妻を支配することを告げました。神様の祝福であったはずの出産と人間関係に苦しみが伴うようになってしまいました。アダムに対しては、苦しみながら働くようになることと、肉体の死がもたらされることが告げられました。さらに、人がエデンの園で「いのちの木」からも取って食べて永遠に生きないようにと告げられ、彼らはエデンの園から追放されてしまいます。神様は、どうしてこれほどまでに厳しい刑罰を人にお与えになったのでしょうか。

2)厳しいさばきの理由
人が「善悪の知識の木」から取って食べた時、人は「善悪を知るように」なりました(22)。これは、人が神様から離れて、善ではなく悪を選ぶようになったということを意味していると思います。それは、決定的に神様との信頼関係が壊れてしまったと言えるような大きな出来事であり、人にとって不幸なことでした。そのことを人に教えるために、神様は厳しいと思えるような刑罰をお与えになったのではないでしょうか。人が神様から離れていることを自覚し、再び神様との関係を求めることができるようにとの思いが込められているように思います。そうして神様は、「人が「いのちの木」からも取って食べて、永遠に生きないように」(22)と言われ、彼らをエデンの園から追放しました。神様から離れたままで永遠に生きるとしたら、神様のところに永遠に戻れなくなるからです。それは、彼らのためを思っての神様の愛の配慮であったと思います。

3)いのちの木への道を守られた
神様は、人をエデンの園から追放し、いのちの木への道を守られました(24)。「いのちの木」は、神様が人のために与えてくださったものです。神様は、人が神様につながって神様と永遠を過ごすことを願っておられます。これが聖書の言っている「永遠のいのち」です。しかし、人が神様に背いて罪を犯したとき、そこに至る道が「守られ」ました。「閉ざされた」ということです。神様は、その道を永遠に閉ざされたのでしょうか?いいえ。人が本当に必要とする時にその道が再び開かれるように、神様が守ってくださったということではないでしょうか。ここにも、私たち人間に対する神様のあわれみと大きな愛が表わされています。

4)皮の衣で覆われて
神様は、神から離れたアダムとエバのために、「皮の衣」を作り、着せてくださいました(21)。その衣は、いちじくの葉とは違って丈夫で温かく、彼らの身を守ったことでしょう。皮を得るためには動物が殺されなければなりません。動物の命と引き換えに得られたその皮で、人の裸が覆われました。「赦す」という言葉には、「覆う」という意味があります。人の罪が、命によって覆われる(赦される)のです。これは、イエス・キリストの十字架の救いにつがなることです。
神様は、神様から離れていた私たち人間の罪を赦すために、神のひとり子であるイエス様をこの世界に遣わしてくださいました。イエス様は、私たちの罪を代わりに負って、ご自身の命をささげることによって私たちの罪の償いをしてくださいました。私たちが神様につながって永遠のいのちを受けるために大切なことが2つあります。自分の罪を認めて神様の前に罪を悔い改めることと、イエス様が私の罪のために死んでよみがえってくださったことを信じることです。
神様のさばきの中にも、私たち人間に対する深いあわれみと罪からの救いの道が示されていたことを覚えて感謝をおささげしたいと思います。そして、罪の赦しをいただいて、イエス様と共に、永遠のいのちへの道を歩んでまいりましょう。