主日礼拝メッセージ(赤文字をクリックするとメッセージが聴けます。MP3ファイル)

創世記1:26-31「人とは何者なのでしょう」    齋藤牧師

【礼拝メッセージ要旨】

今日の箇所には、神様の創造の最後として6日目に人を造られたことが記されています。私たち人間は、どのようなものとして造られたのでしょうか。今日の箇所から、人が他の生き物とは違う特別な存在として造られたことが分かります。それどういうことなのか、3つの点から見ていきたいと思います。

1)神のかたちに造られた
まず一つ目のことは、「神様は人を神のかたちに造られた」ということです。「神はこのように、人をご自身のかたちに創造された」(27)「神のかたちに造られた」とは、私たちの中に、どこか神様のご性質に似た良いものがある、ということです。例えば、人間には「知性」があります。また、人間には「理性」があります。「良心」が与えられ、「人を愛する心」も与えられています。また、人には「交わりを求める思い」が与えられていると思います。人は、人との交わりの中で励ましや慰めを受けて、助け合いながら生きています。実は、神様ご自身が交わりの中に生きておられるお方です。父、子、聖霊の神として存在しておられます。私たち人間も、そのように交わりの中で生きるようにと造られているのではないでしょうか。
さらに、私たちには、造り主である神様との交わりを求める心も与えられていると思います。人間が神に背き、罪が入って以来、人は生まれながらにして神様を知らず、神様から離れて生きていると聖書は語っています。それでも、人間の中には「神のかたち」が残されています。たとえ神様から離れていても、自分を造ってくださった神様を懐かしむ心、求める心が残されているように思います。そんな私たちに、神様はイエス様を遣わしてくださり、また神様のもとに帰る道を開いてくださいました。

2)人にこの世界を治めさせた
2つ目のことは、「神様は人にこの世界を治めさせた」ということです。「~地をはうすべてのものを支配させよう」(26節)神様は私たちに人間に、この世界の生き物を「支配せよ」と命じられました。ここで言っている「支配する」とは、「正しく管理し、用いる」ということです。神様が造られたこのすばらしい世界を正しく管理する使命を人に与えられました。人が知性と理性を用いてこの世界を治めて、人がいつまでも安心して生きていけるようにと、管理を任せてくださったのではないでしょうか。今、私たち人間がその使命をしっかりと果たしているか、問われているように思います。

3)人を祝福された
3つ目のことは、「神様は人を祝福された」ということです。神様は人を男と女とに造り、地上に増え広がるようにしてくださいました。また、この世界を治めさせ、食物として与えてくださいました。神様がすべてのものを造り終えた時、「~見よ。それは非常に良かった」と言われました。神様は人を造られたことを本当に喜び、これほどまでに祝福してくださいました。
詩篇8篇のみことばが思い起こされます。「人とは何者なのでしょう。あなたがこれを心に留められるとは」(8:4)これはダビデが歌ったものです。ここに彼の驚きと感謝が現わされています。ダビデは、イスラエルの王となった人ですが、もともと一介の羊飼いでした。羊を追って野宿をしては、月星を造られた大きな神様に思いを向け、自分がいかに小さな存在であるか実感していたと思います。そのダビデがある時、神様に選ばれてイスラエルの王として立てられていきます。彼は、そうした自分の人生を振り返って、心からの感謝をささげました。自分の力や働きによってではなく、ただ主なる神様のあわれみと恵みによって今の自分がある。神はこれほどまでに私を祝福してくださった。何という恵みだろう、と。
この恵みは、私たちにも注がれています。神様から離れて生きていた私たちを神様の方から探し求めてくださり、私たちが神様のもとに帰れるようにとイエス様を遣わしてくださいました。こんなに小さく弱い私たちのことを心に留めて、これほどまでに祝福してくださったのです。この恵みを覚えて、心からの感謝をおささげしましょう。