主日礼拝メッセージ(赤文字をクリックするとメッセージが聴けます。MP3ファイル)

詩篇95:1-2 「キリストにある喜び」  齋藤牧師

【今週のみことば】
「さあ 主に向かって 喜び歌おう。 私たちの救いの岩に向かって 喜び叫ぼう。
感謝をもって 御前に進み 賛美をもって 主に喜び叫ぼう。」
(詩篇95:1-2)

【礼拝メッセージ要旨】

今日は、新年度の目標聖句から、私たちクリスチャンの中にある「喜び」について確認したいと思います。この確かな「喜び」があることを確認し、いつも確信していることは、私たちの信仰生活にとって大事なことです。その「喜び」とは、どういうものなのでしょうか。

1)詩篇95篇から
今日開きました詩篇95篇では、礼拝への招きの呼びかけがなされています。この中に、「喜び」ということばが3回出て来ます。このところに、クリスチャンに与えられている「喜び」がどんなものなのか、言い表されているように思います。それがどんな喜びなのか、三つの点に目を留めてみたいと思います。

2)変わることのない喜び
一つ目のことは、「変わることのない喜び」ということです。「私たちの救いの岩に向かって喜び叫ぼう」(1) 「岩」というと、そこにデーンとあって、嵐に見舞われても決して動かされない、動じないもの、そんな印象があると思います(オーストラリアにある「エアーズロック」と呼ばれる巨大な一枚岩のような)。聖書では、神様は岩にも例えられています。「私たちの救いの岩」とは、私たちを罪から救ってくださる神様のことを指しています。天の神様は、「岩」のように変わることのないお方です。イエスを信じて救われた人たちは、この岩のようなお方につながっているのです。確かに、人生の嵐に見舞われる時、私たちは不安になったり、動揺することもあります。大きく揺さぶられることもあるわけですね。それでも、岩のように変わることのない神様から引き離されることはありません(ローマ8:39)。そして、この救われて神のものとされているという確信は、私たちに大きな「喜び」をもたらしてくれます。この喜びは、岩のように決して変わることのないものです。状況や気分や感情で変わってしまうようなものでありません。神様に愛され神様につながっている、という事実は決して変わらないからです。イエス様を信じる私たちには、この決して変わらない「喜び」がある、ということをしっかりと心に留めたいと思います。

3)感謝に基づいた喜び
二つ目のことは、「感謝に基づいた喜び」ということです。「感謝をもって 御前に進み」(2)私たちは、救われたことへの感謝があるからこそ礼拝をささげるのではないでしょうか。天に上げられたイエス様は今、この世界を治め、私たちのことを片時も忘れずにとりなしてくださっています。そして、聖霊様を通して、私たちの人生を助け導いてくださいます。そうした神様への言い尽くせないほどの深い感謝があるからこそ、毎週こうして礼拝をおささげしています。感謝の思いは、喜びにつながってきます。感謝が喜びをもたらし、喜びがまた感謝を生み出す、そんな関係にあると思います。この感謝の思いをいつも忘れないようにしたいと思います。

4)キリストにある喜び
三つ目のことは、「キリストにある喜び」ということです。「主に向かって 喜び歌おう」(1) 私たちは、私たちの救いの岩である「主に向かって」、感謝を込めて礼拝をおささげしています。「人に向かって」ではありません。もし、人の目を気にしたり、人の評価を気にしたりするとしたら、礼拝に喜びが感じられなくなってくるかもしれません。礼拝は、神様にささげられるものです。人からどう思われようと、心から神様に向けられているのであれば、神様に喜ばれる礼拝と言えるのではないでしょうか。奉仕が完璧でなくてもいいのです。ダビデ王が、契約の箱をエルサレムの町に迎え入れた時に、人目を気にせずに力の限り喜び踊った姿が思い起こされます。私たちは、神様の前に自分の素の姿で出て行っていいのです。人目を気にして取り繕う必要は全くありません。一人神様の前に出て行って、自分の心の深い所を取り扱っていただいてお委ねしていく時に、キリストにある喜びで満たされていくのではないでしょうか。そして、その喜びをみんなで分かち合えたら、2倍、3倍の喜びになると思います。みんなでイエス様を向いて、イエス様に向かって、心からの礼拝をおささげしましょう。

私が若かりし頃、人生の中で最初に出会ったクリスチャンの方の姿を思い出しました。遠い異国の地で私が心細い思いをしていた時に、彼は何の見返りも求めずに、親身になって寄り添ってくれました。この人はどうしてこんなに親切にしてくれるのだろうと思いました。やがて彼がクリスチャンであることが分かりました。キリストの愛に満たされて、喜びにあふれて、その愛を私にも現わしてくれていたのです。それから7年後、私もクリスチャンになりました。不思議な導きを感じます。

今日は、今年度の目標聖句に関連して、私たちのうちにある喜び、ということについて確認しました。その喜びは、「決して変わることのない喜び」であり、「感謝に基づいた喜び」です。そして、「キリストにあってもたらされる喜び」です。私たちも、私たちのうちに、この「喜び」があることを確認し、確信していたいと思います。そして、この喜びにあふれて、内から外へと、周りの人々への愛と思いやりを現わしていきたいと思います。
今年度一年、このみことばを心に留めて、励ましをいただいて、共に主を礼拝してまいりましょう。