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ヨナ書2:1-10 「苦しみの中から祈る」 齋藤牧師
【今週のみことば】
「私のたましいが私のうちに衰え果てたとき、私は主を思い出しました。」(ヨナ書2:7)
【礼拝メッセージ要旨】
2章には、ヨナが魚の腹の中で祈った祈りが描かれています。この祈りの時を通して、彼は大事なことに気づかされ、心が変えられていきます。この時、彼はどんな思いで何を祈ったのでしょうか。
1)ヨナの苦しみ
「あなたは私を海の真中の深みに投げ込まれました」(3)ヨナは、神のさばきを受けて海に入れられたと感じたようです。彼の体は波に飲まれて海中深く沈んでいきます。もう恐怖です。「私は山々の根元まで下り、地のかんぬきが、いつまでも私の上にありました」(6)ここに、この時のヨナの心境が表わされています。海の底、つまり「どん底」まで落とされて、さらに「かんぬき」によって閉じ込められているような絶望感を味わっていました。それは、「たましいが衰え果てる」(7)ような苦しみでした。彼は、死をも覚悟したことでしょう。しばらくして彼は大きな魚に飲み込まれますが、そこも決して居心地の良いところではなかったはずです。狭くて、真っ暗で、ヌルヌルしていて、とても助かったとは思えなかったでしょう。そこでもしばらく苦しみ続けていたと思います。
2)ヨナの祈り
しかし、その苦しみの中で、ヨナは神に祈りました。2章全体に渡って彼の祈りが記されています。次に、この祈りに表わされたヨナの心の変化に目を留めてみましょう。
①主を呼び求めた
「ヨナは魚の腹の中から、彼の神、主に祈った」(1) 考えてみれば、彼はそれまで、とても主に対して祈れるような心境ではなかったと思います。しかし、この苦しい状況に置かれて、彼はとっさに主を呼び求めました。背を向けていたとは言え、ヨナは主に信頼していました。神様を知っている、ということは、やはり素晴らしいことです。どんなに神様に背いても、そのお方のことを思い出すことができるからです。「私のたましいが私のうちに衰え果てたとき、私は主を思い出しました。」(7)どん底に落とされて、絶望して死をも覚悟した時、彼は「主を思い出した」のです。自分ではどうすることもできなくなった時、心から主を呼び求めました。神様から離れていた心が神様の方に向けられていきました。「方向転換」です。
②悔い改めの祈り
「私はあなたの目の前から追われました。しかし、もう一度、私はあなたの聖なる宮を仰ぎ見たいのです。」(4) ヨナは、もう一度主の御前に出ることを心から願います。「あなたから離れたくありません」と願ったのではないでしょうか。それは、ヨナの悔い改めの祈りでした。「主は私の声を聞いてくださいました」(2) このヨナの祈りを主は聞かれます。こうしてヨナの心が少しずつ取り扱われて、離れていた神様との関係が修復されていきました。イエス様のたとえ話の「放蕩息子」の話が思い起こされます。
③恵みへの気づき
そしてさらに、ヨナは神様の恵みに気づかされていきます。「むなしい偶像に心を留める者は、自分への恵みを捨てます」(8) 「むなしい偶像」とは、ヨナ自身のことを言っていると思います。彼は、神様よりも自分自身を心の真ん中に置いていたようです。それは空しいことであり、「自分への恵みを捨てる」ことだというのです。心を神様に向けた時、自分が主のあわれみによって助け出されたこと、そして主が彼の祈りを聞いて受け入れてくださった、その恵みの大きさに気づかされていきました。
私たちの人生にも、同じように神様の恵みが注がれています。私たちがどんなに離れようとも、どんな状況に置かれようとも、十字架の愛と恵みは変わることなく注がれているのです。
④恵みへの応答
神様の恵みに気づかされたヨナは、感謝の祈りをささげます(9)。そして、主に忠誠を誓いました。「私の誓いを主に果たしましょう」(9) 一度は主の命令を拒んだヨナでしたが、悔い改めて、今度は「どこにでもまいります」と誓います。こうしてヨナは、魚の腹の中で三日間の深い取り扱いを受けて、神様の恵みに気づかされ、彼の心は変えられていきました。
このヨナの姿は、私たちの姿を映しているようにも思います。私たちも、神様の恵みに気づけないでいることはないでしょうか。神様が手を差し伸べているのに、それに気づけないで自分の道を突き進んでいる、ということもあるかもしれません。あるいは、大事な時に、神様に祈ること、より頼むことを忘れている、ということもあるかもしれません。そんな時、ちょっと立ち止まって神様に思いを向けたいと思います。
神様は、私たちのことを誰よりも愛し、心配してくださっています。イエス様が、いつも私たちと一緒にいてくださるということを忘れないでいたいと思います。そして、惜しみなく注がれている神様の恵みを覚えて、感謝をもって主にお従いしてまいりましょう。