主日礼拝メッセージ(赤文字をクリックするとメッセージが聴けます。MP3ファイル)

詩篇116:1-19「感謝をもって歩み出す」    齋藤牧師

今日は元旦礼拝ということで詩篇116篇から開きました。ここには、この作者の神様への感謝の歌が歌われています。

1)祈りを聞いてくださる神
この作者はまず、「私は主を愛する」(1)と告白しています。彼は、神を愛さなければならないという思いからではなく、心から実感を込めて告白しているように思います。それは、自分がいかに神様から愛されているか分かっていたからではないでしょうか。「私たちは愛しています。神がまず私たちを愛してくださったからです。」(Ⅰヨハネ4:19)私たちが神様を知らない時から神様は私たちを愛してくださっていました。先に神様が愛してくださったのです。私たちも、神様の愛への応答として、「私は主を愛します」と、ストレートに心から祈りたいと思います。
「主は私の声、私の願いを聞いてくださるから」(1)、「主は、私に耳を傾けられるので」(2)彼は、主が私の祈りを聞いてくださっているということを知っていました。神様は、私たちの祈りに耳を傾けてくださいます。神様は私たちが話しかけること(祈ること)を待っておられて、私たちの話を聞いてくださいます。私たちの祈りは、確実に神様に届いています。

2)困難の中で主を呼び求める
3,4節に、彼が経験した苦しみ、困難のことが証しされています。「死の綱」、「よみの恐怖」とありますから、彼は死線をさまようような苦しみを経験したようです。その苦しい時に、彼は「主の御名を呼び求め」ました。「主よ。どうか私のいのちを助け出してください。」(4)「助けてください!」と必死に祈りました。私たちも、神様に苦しい心の思いを正直に打ち明けて祈っていいのです。その祈りも神様は聞いてくださっています。

3)神の救いへの感謝
5~7節には、主が彼の祈りに答えて困難から救い出してくださったことへの感謝の思いが表わされています。「主はわきまえのない者を守られる」(6)彼は、神の前には自分は本当に小さくて、何もできないような弱い者だと自覚しています。そんな小さな自分のことをも、主はあわれんでくだり、情け深く取り扱ってくださり、苦しみから助け出してくださった。何と感謝なことだろうか、と告白しています。「私のたましいよ。おまえの全きいこいに戻れ」(7)「全きいこい」とは、「完全な休息」のことを意味しています。イエス様は、私たちに「心の休息」も「からだの休息」も与えてくださいます(マタイ11:28)。私たちも、神様に救っていただいたこと、良くしていただいたことを思い起こして、心からの感謝をおささげしたいと思います。

4)感謝の応答
9節以降で、この作者は感謝にあふれて、神様から受けた恵みにどのように応えていこうかと表明しています(恵みへの応答)。神様は、私たちが信仰によって応答するのを待っておられます。彼は、これからも神様から離れないで神様と一緒に歩んでいこうと決意し(9)、どんなに悩み苦しむことがあっても神に信頼していったことが言い表されています(10,11)。人を過信するのではなく、神様に信頼を寄せています。
「主が、ことごとく私に良くしてくださったことについて、何をお返ししようか」(12)私たちは神様から、到底お返しできないようなたくさんの恵みをいただいています。その恵みに対して感謝をもって主に応えていきたい、という思いを主は喜んでくださいます。
では、私たちはどのように主の恵みに応えることができるでしょうか。神様は私たちに様々な善き賜物を与えてくださっています。そうした賜物を用いて社会に仕えていくことも主の恵みに応えることだと思います。また、「あなたの隣人をあなた自身のように愛しなさい」という主の戒めを、普段の生活の中で実行していくこともそうですね。皆さんそれぞれに主のためにできることがあるはずです。

新たに迎えたこの一年も、心からの感謝をもって主にお仕えしてまいりましょう。