主日礼拝メッセージ(赤文字をクリックするとメッセージが聴けます。MP3ファイル)

創世記11:31-12:8「祝福への招き」    齋藤牧師

【礼拝メッセージ要旨】

今日の箇所には、ノアの息子のセムから10代目の子孫となるアブラハムが神様に召し出されて従っていく場面が描かれています。神様はこのアブラハムを選び、彼を通して人類の救いのご計画を進めて行かれました。

1)アブラムへの召し
アブラム(後のアブラハム)の父親のテラは、家族を連れてウルの地からカナンの地を目指して旅立ちます。しかし、なぜか途中のカランの地に住み着きました。やがて息子のアブラムに神様は命じます。「あなたの生まれ故郷、あなたの父の家を出て、わたしが示す地へ行きなさい。」(1)それは、土地や事業、人間関係など、それまでに築いてきた多くのものを手放すことを意味していました。また、この命令には神様の約束が伴っていました。彼がこの召しに従えば、彼を祝福し、地上のすべての民族を彼によって祝福するという素晴らしい約束でした。ここに、神様が私たち人間を祝福したいと願われている、その思いが表わされているように思います。アダムの時以来、神様から離れていた人間たちを心配し、アブラハムを通して彼らを祝福したいと願われたのです。この約束は、アブラハムの子孫としてイエス様が来られたことによって実現することになります。

2)アブラムの応答
アブラムは神様の召しに従い、告げられた通りにカランを出発します。ヘブル11:8には、どこに行くのか知らないで出て行ったとあります。彼は、カランでの安定した生活を捨てて、神様が示される新たな人生へと一歩を踏み出しました。この時、彼は75歳でした。彼は、これに自分の残りの人生をかける価値があると信じたのだと思います。今の豊かな生活を手放してでも、神様に従っていくことを自分の喜びとしたのではないでしょうか。

3)カナンの地で
やがてアブラムは、家族と使用人たちを連れてカナンの地に入ります。しかし、そこで厳しい現実に直面します。そこにはすでにカナン人が住んでいました。家畜を養うための牧草地や水場を捜すのに苦労したでしょう。せっかく神様の祝福の約束を信じてここまで来たのに、祝福されていないと感じたかもしれません。そんなアブラムに神様は再び語り掛けます。「あなたの子孫に、わたしはこの地を与える」(7)彼は、神様の約束を再確認できたと思います。みことばによって励まされたのでした。そして、そこに祭壇を築いて感謝の礼拝をささげました。神様は、みことばによって私たちを力づけてくださいます。

4)神様の召しについて
今日の箇所から私たちに対する「神様の召し」について考えてみたいと思います。2つのことを挙げたいと思います。
一つ目のことは、「神様は、私たちを祝福しようとして召しを与えてくださる」ということです。神様がアブラムを祝福すると約束されたように、私たちをも祝福したいと願って召しを与えてくださいます。時には受け入れがたい時もあると思います。しかし、神様の約束を信じて一歩を踏み出す時に、自分だけでなくて、他の人にも祝福が及んでいくのです。神様が私たちの家族を祝福し、同僚やクラスメートを祝福し、地域にいる人々を祝福してくださるのです。
二つ目のことは、「神様の召しには、年齢や状況は関係ない」ということです。モーセは80歳で召されました。ダビデは8人兄弟の末っ子にもかかわらずイスラエルの王に召されました。ヨセフとマリヤ、イエス様の十二弟子たち・・多くの例が聖書に記されています。人の評価基準では決して選ばれないような人たちが、神様の大きな働きのために呼ばれたのです。年齢に関係なく、経歴や置かれている状況にもよらずに神様は召しを与えてくださいます。私たちも、本当に弱い小さな者に過ぎません。神様はこんな私たちを、祝福しようとしてイエス様の十字架の救いに招いてくださり、ご用のために用いてくださいます。
神様からの祝福への招きに、感謝をもって答えてまいりましょう。