主日礼拝メッセージ(赤文字をクリックするとメッセージが聴けます。MP3ファイル)

マタイ6:9-13「主の祈りに学ぶ② ~御国が来ますように~ 」    齋藤牧師

【礼拝メッセージ要旨】

イエス様は、「こう祈りなさい」と、祈りの模範を示してくださいました。それが、「主の祈り」です。今日は、主の祈りの前半部分(6:9~10)から学びたいと思います。
主の祈りは、①神様への呼びかけから始まって、②神様に関することの祈り、そして③自分の必要のための祈りとなっています。

1)「天にいます私たちの父よ」
最初の祈りは、天の神様への呼びかけです。天の神様は、イエス様を信じる者をご自分の子どもとして受け入れ、お父さんとなってくださいました。天のお父様は、子とされた私たちの呼びかけを待っておられます。ですから、まず、私たちの天のお父様である神様を呼び求めることから始めるのです。

2)「御名があがめられますように」
2つ目に示されている祈りは、「御名があがめられますように」(「御名が聖なるものとされますように」)という祈りです。「御名」とは、神様のご性質(聖さ、義しさ、愛なるお方など)や私たちのためになしてくださったこと(創造、十字架の救いなど)、神様に関するすべてのことを表している言葉です。この神様の「御名」があがめられますように、と祈られています。
「あがめられる」とは、「聖なるものとする」、「聖め分ける」ということです。言い換えれば、「神を神として認める」ということです。残念ながら、生まれながらの人間にはこれが分からない、と聖書は言っています。私たちも、かつてはまことの神様を知りませんでした。神様がおられるのに気付かないで、神を神としていませんでした。しかし、聖書に表されている天のまことの神様は、私たち人間を造ってくださった偉大な創造主です。そのお方が、私たちを愛し、私たちを罪から救うために、大切なひとり子イエス様をこの世界に遣わしてくださったのです。そのお方を特別な存在として認め、区別すること、それが「神をあがめる」ということです。
私たちは、神様がどんなお方か、イエス様を通して知ることができました。その神様のすばらしさを知った者として、私たちは、全世界のすべての人がこの偉大な神様のすばらしさを知ることができるように、この人もあの人も、イエス様を信じて神様につながって、本当の喜びの人生を歩めるようにと、心から願い、祈りをささげたいと思います。これが、「御名があがめられますように」という祈りに込められていることです。

3)「御国が来ますように」
3つ目に示されている祈りは、「御国が来ますように」という祈りです。そのあとに続く「みこころが天で行われるように地でも行われますように」という祈りは、「御国が来ますように」ということを具体的に表しています。この祈りには、どんな願いが込められているのでしょうか?
まず、「御国」とは、「神様の王国」のことです。「王国」には、国を治める王様がいて、民がいて、領土があるように、神様が王となって人々を治め、人々が神様に忠実に仕えている状態です。それは、創世記2章に描かれているエデンの園での神と人との豊かな交わりのある世界を思い起こさせます。残念ながら、今の世界は、とても「御国」とは言えない状態にあります。
それゆえに、神様は、私たちに「御国が来ますように」と祈ることを求めておられます。この祈りは、神様のご支配が、①「私自身の中に」、②「人々の間に」、そして③「この地上に」もたらされることを願い求めることであると思います。そのために、私たちは、私たちの心を神様に明け渡して、人々の救いを願い、この地上に神様が完全にご支配される御国が来るようにと、自分のこととして心から願い、祈り続けていきたいと思います。また、御国の到来のために私たちがお役に立てることがあります。神様のすばらしさを人々に伝え、私たちが受けた神様の愛を周りの人々に表わし、私たちが預かっている賜物を神様の栄光のために用いていただくことです。
これらのことを覚えて、心からの祈りをおささげしてまいりましょう。